油断無用 道は心中に有り
本棚を整理していると、以前、地方の博物館に行った時のメモがでてきた。
2017年に栃木県立博物館で開催された
「中世 宇都宮 氏」展である。
その折に見た展示品の中で感心したものがあった。
天正18(1590)年、関東征伐にきた豊臣秀吉が伊達政宗に下げ渡した軍配団扇である。
説明文によれば、軍配の表と裏に
「油断無用 道は心中に有り」(原文にてにをははないので補足)書いてある。なるほど、拡大して見れば読み取れる。
恐らくは豊臣秀吉が自ら戒める為の言葉と思われる、とのこと。
さすが一代で天下人になっただけはある。たとえ主君の息子を邪魔だからといって切腹に追いやったり、主君の姪の処女を奪って子供を産ませたり、自分の甥を高野山に追放して勝手に自害したからといってその妻や子供たち30数人を京都・三条河原で斬首したとはいえ…。
ま、善人には天下は取れないということだよね。
とはいえ、その人生訓は我等現代人も見習うものがあると思う。