古代の武具


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古墳時代の盛装した女性。ファッション雑誌の表紙を飾れます。


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古墳時代の盛装した男性。イケメン?

 

 今日は上野に散歩に出掛けました。国立博物館に行くと、特別展「正倉院」展がやっていました。奈良時代からの遺物が多数見ることができて楽しかったです。中でも黄熟香、いわゆる「らんじゃたい」も展示されておりました。足利将軍家織田信長も切り取らせた香です。ガラスケース内なので香りはしませんが、目の前に「歴史」そのものが鎮座しているのは眼福でした。

 

 国立博物館は常設展も大変充実しています。
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 古墳時代の槍。中子(なかご)は短く、先端は鈍角。儀式用か?

 

 今日は古代の武具に着目したい、と思います。

 「槍一筋」という言葉があります。武士が槍一本で手柄をたてて一国一城の主を目指した時代からの諺です。その槍ですが、いつから使われていたのか?集団戦闘が組織だって行われるようになった室町時代ではないか?と云われております。

 ですが槍の原型は古代からありました。いわゆる「鉾」です。


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 形状から木の棒に被せて固定するソケット型ということがわかります。


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 蛇行鉄矛…「三國志」の張飛の蛇矛(だぼう)みたいですね。

 ソケット型…固定が甘いと、振り回したら先端が飛んでいきそうです。古代の戦争ではどのように使ったのでしょうか?古代ギリシャのような密集陣形を組んだとは思えませんが、タイムマシンがあれば見に行きたいくらいです。


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 身分ある武人の甲冑ですね。

 

 槍は「太平記」で箱根・竹ノ下合戦で朝廷方の菊池軍が、竹の棒の先に包丁を差し込んで作った急拵えの武器と書かれています。

 しかし最初の画像でも分かる通り、槍の身から中子が伸びて柄で挟み込んで固定する型も古代からあったようです。昔から両方あったんですね。使い方は時代により違うかもしれませんが(´ω`)

 


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 古代の剣。刀身に刻まれた魚や鳥…キャラがたってますね。


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 古墳から出土した甲冑。おそらくいつでも着られるように持ち主の傍らに置かれていた状態を、埋葬時にも同じように置いていたのでしょう。この置き方は平安時代の武士の甲冑にも受け継がれています。

 

 最近、「日本人は集団行動が苦手な民族ではないか?」ということを仕事中に感じておりまして、ソレガシの興味の中心の「戦争」の考察にも繋がっているのですが、また別の機会に纏められたら、と思います。

 


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 晩御飯にモツ煮きしめんとコロッケ。飲み物は紅茶りんご酢割です。

 明日も頑張りましょう。